「お前の存在自体がやましいんだよ」

そんなことを言いながらも、朋久先輩のあたしを見る目は限りなく優しくて。
だからあたしは先輩が好きだけど苦手だ。


「時間あるんなら、ちょっと飲んでくか?まだ10時だろ」

「そうですねー。明日も日曜だし、大丈夫ですよ。行きましょっか」


朋久先輩があたしと飲みたがるのは、いつだって、理由は決まってる。

それは先輩が心配してるとき。

相手はあたしであったり、あたしの周囲の人であったり。
最近は主に、先輩の可愛い従兄弟くんとあたしの関係についてなんだけど。