「子ども扱いしないでよ」 「だって片瀬くん、まだまだ子どもじゃない」 「うん―――だから、あと1年待ってね、先生。卒業するまでだけ、待ってて」 そんな、真剣なきれいな瞳で見ないで欲しい。溶けちゃいそうだな。 そんなことを思いながら、ただあたしは微笑んだ。