むさぼるように俺は、舌を絡めていた。
このすべてを、俺のものにできたら良いのに。

その先にあるものが、幸せでなくても、未来じゃなくても。
二人でいられたら良いのに。

こんな風に思うのは、きっと気持ちの高揚もあったんだと思う。

子どもな俺は言葉におぼれて、
大人だったとーこちゃんはそれを知っていて。
それでもこのときとーこちゃんは、確かに応えてくれたんだ。


それこそが、彼女の求める、終わりへの始まりだったからだったのだろうか。