携帯電話を取り出し、履歴から彼女に電話をかけると1コールですぐにつながった。
『コウスケさん?』
「遅くなってごめんね。家にいるかな?」
『あ、えっと…今、駅前の本屋さん、です』
家にいても落ち着かないから出て来たのはいいけど、どこに行ってもカップルばかりで…なんて笑っている彼女を、今すぐにでも抱きしめたいと思ってしまう。
「そのままお店の中にいて。すぐに向かうから」
会社を飛び出し、キンッと冷える冬空の下駅へ向かって走る。
スーツでこんなに走ったのなんて、いつ以来だろう?
息を切らしながら駅に着き、駅ビルの中にある本屋さんへと向かう。
雑誌のコーナーで立ち読みしている彼女を見つけると、思わず後ろから抱きしめてしまった。
「ひゃあ!こ、コウスケさん!?」
手にしていた雑誌を落としそうになりながら慌てている彼女が愛おしくて。
「遅くなって、ごめん」
「ふふ。お仕事お疲れ様」
抱きついている俺の腕をそっと外すと、そのまま俺の手をぎゅっと握った。
「お腹空きませんか?ケーキ作ったんですけど」
恥ずかしそうに彼女が差し出してくれたのは、小さなケーキの箱で。
「おうちで食べましょう?」
『コウスケさん?』
「遅くなってごめんね。家にいるかな?」
『あ、えっと…今、駅前の本屋さん、です』
家にいても落ち着かないから出て来たのはいいけど、どこに行ってもカップルばかりで…なんて笑っている彼女を、今すぐにでも抱きしめたいと思ってしまう。
「そのままお店の中にいて。すぐに向かうから」
会社を飛び出し、キンッと冷える冬空の下駅へ向かって走る。
スーツでこんなに走ったのなんて、いつ以来だろう?
息を切らしながら駅に着き、駅ビルの中にある本屋さんへと向かう。
雑誌のコーナーで立ち読みしている彼女を見つけると、思わず後ろから抱きしめてしまった。
「ひゃあ!こ、コウスケさん!?」
手にしていた雑誌を落としそうになりながら慌てている彼女が愛おしくて。
「遅くなって、ごめん」
「ふふ。お仕事お疲れ様」
抱きついている俺の腕をそっと外すと、そのまま俺の手をぎゅっと握った。
「お腹空きませんか?ケーキ作ったんですけど」
恥ずかしそうに彼女が差し出してくれたのは、小さなケーキの箱で。
「おうちで食べましょう?」

