俺様王子のヒ・ミ・ツ


あれから一時間半が経過して
今は3対2で幸人が勝ってる。


今は休憩中でベンチに並んであたしと
幸人が座っている。



「体大丈夫?
 熱いからちゃんと水分とってよ。

 このまま攻め続ければ、
 絶対勝てるから。

 頑張って!!」



あたしが、こんなふうに声をかけてる
間も幸人は、息が上がっていて、
ハァーハァー言ってる。



でも、そんな中でもあたしの言葉を
聞いてくれていて、時々うなずいて
くれる。



本当にこういうところは優しい。



「じゃあ行って来る!!」



「幸人!」


あたしが声をかけると

「えっ。」


と言って振り返ってくれた。




「絶対勝ってよ!!

 幸人の事信じてるから。」


あたしは幸人の目を見つめ
しっかり言った。


「絶対大丈夫だから。

 あずさが、俺を信じてくれる限り
 俺は絶対あずさを裏切らないから。」