「えー!!
それッてすごくない!??
あたしとほぼ同じじゃあん!!」
そう言って彼女は目をキラキラさせた。
俺は少し安心した。
「もしかして ラン ッてこう書くの??」
彼女は地面に
蘭 と漢字で書いた。
「いや違う」
そう言いながら俺は地面に
乱 と書いた。
「そーなんだあ!
なんかかっこいいね~」
そっちも可愛いじゃん。
なんてこと、口が裂けても言えねえよな…。
「んじゃあこれからあたしたちトモダチねッ♪」
彼女は立ち上がり右手を差し出した。
俺は右手をぎこちなく差し出した。
心臓のドキドキがおさまらない
「よろしくッ☆」
「ょ、よろしく…」
彼女は俺の手を笑顔でギュッと握りしめた。
彼女の笑顔はまるで蘭の花そのもので
美しく、さりげなく、
俺をどこまでも癒やした。

