数十分ボコボコにされた俺は
立てる気力さえなかった


「………ッ」


目に映る視界は小さくぼやけ
かすかに赤い血の色しか分からない


「乱!!」


「大丈夫!??」


蘭とアヤが起こしてくれた


「…へへッ」


俺は笑った。
蘭が涙を流しながら言った


「…どうして
どうして殴り返さないのよ!??
バッカじゃないの!??
こんなにされて…
悔しくないのッ!???」


蘭,そりゃないぜ…
お前がするなッつったんだぞ…

そんなことを思い俺はもうろうとする意識の中つぶやいた


「…大丈夫…
もう…ケンカとか…しねぇから…」


蘭とアヤの動きがとまり叫んだ


「…もう!!
なに言ってんのよ~ッ!!」




泣くなよ蘭。
俺は…お前の笑顔が好きなんだ…
お前の笑った顔が大好きなんだ…
だから蘭………


俺は気を失った。