**Ran**



「なに?」


「蘭は俺のこと、
恐くないのか?」


俺はどこから見ても不良だ
俺のことを見れば、誰でも避けていくに決まってる

近寄ってくるのは今日みたいなヤマンバばかりだ


「なんで?」


蘭の答えは予想外だった。


「え?」


「北崎クン全然恐くないよ?」


「ら、乱でいいよ…」


俺は慌てた。
乱ッて呼んでほしかった


「ふふッ
乱みため恐いかもしんないけど
めちゃめちゃいい人じゃん♪
しかもあたしたちトモダチだしッ☆」


「……!!」

また一瞬時間が止まった感じがした




このとき俺は
また蘭に惚れたのかもしれない