『フッ・・(笑)』
繭、怒ってたなっ。

僕が出て繭がジャグジーに
入ることになった。

タオルを腰に巻いただけの
格好で戻って来ると、
奥にあるベットを無意識に
見てしまう。

さっき湯気の中で見た
濡れた繭が妙に色っぽかったな
と思った。

僕は、理性がはたらく
うちに帰ろうと服を着た。

ソファーで横になってると
繭が白いバスローブを着て
戻ってきた。

「稜・・・帰るの?」
と上から僕を見下ろす形になる。

『うん、ごめんねっ
何か邪魔しちゃったみたいで、
まだ終わってないんでしょ?』

僕がそう言いながら体を起こすと
開いた場所に繭が座った。

「ん~ん、稜が悪いわけじゃないよ。
オレの問題だから」
と言う繭の横顔・・・

『・・・・・・!』

なんか無理…
絶えれない…

濡れた繭の髪・・・
耳の裏の下あたりに
Kissマークを見つけたから

多分繭は気づいていない

繭からは見えない・・・


イライラする

つけた男にも

気づかない繭にも


『繭・・・Kissマークついてる』
と教えていた。

繭はその場所を手で押さえると

「・・・こんなとこに?」
と嫌そうな顔をした。