見えない鎖は

断ち切れるどころか

さらに自分を締め付ける

ことになった・・・


最初からわかってたこと


それでも繭が欲しかった・・・

抱きたいと思ったんだ。


僕って・・・

やっぱバカなんだなっ

下を向くと泣きそうだったから
湯船に浸かりながら顔だけだした。

考えるのやめよう!

『よっ・・・』

起き上がり近くにあった
シャンプーを手の平にのせ・・・

「稜・・・拗ねてんの?」
とバスローブを着た繭が
立っていた。

『ん~ん、別に何か用?』

拗ねてるよ・・・自分。

「別に何もないけど・・・
長いからまた溺れてるかと思って」

『またって、溺れてないし!
そんな子供じゃないよっ』

僕は子供です・・・

それを見て呆れたように笑う繭に

『拗ねてるよ・・・
髪洗ってくれたら赦す。』

と手の平のシャンプーを見せ、
自分に都合のいい要求をする。

「稜、髪の毛洗って欲しいの?
子供みたいだね」