「俺…海空のコト大好きだけど、離れなきゃならねぇ。親は教えてくれないけど理由もあるらしくて、俺はもうもどってこれない。…それはもう言ったよな??」

―コクン―

あたしはうなずいた。
…そうあたしはこの前その話を電話で聞いた。


智志はあたしがうなずいたのを確認してからまた話し始めた。


「だからさ…最後に言っておく。俺はオマエ…海空に出会えて幸せだった。…ううん、いまでも幸せだ。俺は世界一の幸せ者だと思う。いまでも海空が好き。それは離れても変わらない。それだけは覚えておいてほしい」



あたしは知らない間に涙がこぼれていた。

大好きな人からの2回目の告白。

あたしは幸せ者だよ。


「…その言葉。そっくりそのまま智志に返すよ。あたしもずっと大好きだよ」


そうあたしが言ったら…


「智志ー!!もう行くわよー!!」

「…ごゆっくりって言ったくせに…」

「あははっ!…もう行かなきゃね」

「…そうだな」

「いままでありがとね」

「ホントにありがとう」



「「愛してる」」


2人の声が重なった。