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とうとう智志が日本を飛び立つ日がきた。


智志の思い出の中のあたしが笑顔でいるように、あたしはその日は精一杯笑うコトにした。


離れられなくなるからあたしと智志は別々に空港へ向かった。




…着いたら、もうすでに智志は空港に着いていた。


「智志ー!!」

「おぉ海空!!」

「久しぶり!!」


…そう。あたし達は久しぶりに会うんだ。

これも、空港に別々に来た理由と同じ。

“離れられなくなるから”

どうせ苦しくなるなら思い出はたくさん作りたくない。


…それが思い出す時には1人だったら尚更。