今にも人を殴りそうな男の通行路であろうところに俺は立っていた…が突然のことに足が言うことをきかない
「音緒っ!!」
縁が慌てて俺を引き寄せてくれた
そのとき視界に入ったおかあさんの青ざめた表情に,いつもの揉め事ではないと思った
無意識にキッと男を見ると運悪く目が合ってしまった
するときょとんとしたあと,少し俯きツカツカと近付いて来る
長い前髪のせいで表情は見えないが怒ってるんだろうか
ヤバイと思ったときにはすでに目の前に男はいて,何とも言えない表情でじっと俺を見つめてくる
開き直って威嚇している縁の前にスッと立ち,俺も開き直って視線を外さない
けど男の手が上がった時,殴られると思った…が,痛みはなく,変わりに頭をガシガシと撫でられて(掴まれて?)いる
「お−!!
大きくなったなぁっ
……音緒」
ニカッと笑い,再度頭を撫でて,あれだけ騒いでいた迷惑な男はすんなり帰っていった
箱を閉じていたはずの錠が音を立てて崩れていく
それは夢ではなく…
現実だった
「音緒っ!!」
縁が慌てて俺を引き寄せてくれた
そのとき視界に入ったおかあさんの青ざめた表情に,いつもの揉め事ではないと思った
無意識にキッと男を見ると運悪く目が合ってしまった
するときょとんとしたあと,少し俯きツカツカと近付いて来る
長い前髪のせいで表情は見えないが怒ってるんだろうか
ヤバイと思ったときにはすでに目の前に男はいて,何とも言えない表情でじっと俺を見つめてくる
開き直って威嚇している縁の前にスッと立ち,俺も開き直って視線を外さない
けど男の手が上がった時,殴られると思った…が,痛みはなく,変わりに頭をガシガシと撫でられて(掴まれて?)いる
「お−!!
大きくなったなぁっ
……音緒」
ニカッと笑い,再度頭を撫でて,あれだけ騒いでいた迷惑な男はすんなり帰っていった
箱を閉じていたはずの錠が音を立てて崩れていく
それは夢ではなく…
現実だった


