「情報源?
 縁くんに決まってるじゃない」


……いつの間に?


まぁ縁のおかげで財布がもらえたと思えばいいや



「ありがと
 大事に使わせてもらう
 高いのに…まじありがと」


「喜んでくれるなら何でもするわよ?
 可愛い一人息子だからねっ」




なぁ母さん


俺この日に17歳になったんだよな


なのに……俺はまだガキだった


何も気付けなかったんだ


言葉の意味に気付けずに,ただ俺は笑っているだけで




『ありがとう』


に現を抜かし



『気にするな』


に甘えていて



前に進まずに


上を向いて足踏みをしているだけだった



こんな俺を助けてくれるのは




いつだって,そう





か弱くも強い天使なんだ