star dust

いつもはキツイから呼ばなかったんだろ?


誕生日だからってわざわざ無理して…



「ありがとな」


今にも溢れそうな涙を隠すために俯いたけど,初音に隠し通せるわけもなく,すぐに『何かあったの?』と心配そうな声が降ってきた



「嬉しすぎるだけだよ」


初音の気持ちがすごくね


その言葉を聞いた初音は『これだけだと思わないでよね』とベッドから身を乗り出し,サイドテーブルの引き出しをゴソゴソと探っている


あった!と嬉しそうに白い袋に青いリボンで飾られた小さなモノを取り出した



「おめでとうのプレゼントです」


「気ぃ遣わなくていいのに」


「私があげたいだけだもんっ」


プイッとそっぽを向いてしまったから,言葉を間違ったかな…と思ったが,すぐにこっちを向いた初音は『開けてみて』と急かす


青いリボンをほどいて中を覗くと,今度はクリスマスのようにマトリョーシカにはなってないようで,ベロア素材の小さな箱が入っていた


箱を取り出し,そっと開くと綺麗な色の石が2つ光を放っていた