妹弟がいない俺にはどんなもんなのか分からないけど


これがシスコンってやつ…?



「そうなのよ!
 静ちゃんがし−ちゃんにべったりだから助かるわぁ」


体に負荷がかかったと思ったら俺は静奈に向かって倒れていった



「翠さん!?
 我が子を危険にさせるなんて…っ」


「あら,音緒くんならこんなふうに支えてくれるって分かってたのよ?」


静奈に被さるギリギリでどうにか踏ん張れた


のしかかってきた翠さんは,下りる気配もなく,静奈に手を伸ばす


この体勢めちゃくちゃキツイんだけどっ



「お母さん?」


にっこり笑った静を見て,翠さんは慌てて俺からおりた


キレてる,と思った時には翠さんは静から怒られていた


どっちが母親だか分かんね−…ってことはそれだけ仲良くなった証拠だよな


少しだけ2人を見て,静かに静の実家を出た


…絶対に俺にも火の粉が飛んでくるから



予定より早く出たから,余った時間を考えて駅まで歩くことにした


結局,途中から学校まではバスを使ったけど