star dust

色々あっても


色々言ってても


身内には無条件で優しく出来る静


本人は気付いてないのかも知れないけど


何かがあれば心配して様子を見に行ったり,自分に出来ることを探してやったり


根がすごく優しいやつなんだと思う


環境がそれを“中”に閉じ込めてしまっただけ



「出来たよ」


「ありがとな!
 いただきますっ」


白い皿に乗った黄色の卵に赤いケチャップが鮮やかなオムライス


ちゃんと俺用に大きめサイズ


前に大きいと形を整えるのが大変だと言ってたのに,めちゃくちゃ綺麗で美味いオムライス



「ごちそうさま」


「お粗末さま」


食器を洗い,テレビを見ている静の横に座る


横といってもソファーは1人掛けだから密着してるわけじゃない


距離をとっていた分,一緒にいたいと思い,その欲望を実行したら意味がないってことは分かってる



「今日も翠さんのとこ行くのか?」


「うん!
 ちゃんと上手くやってるよ−」


静は前に比べて明るくなった