star dust

200X年1月13日



「HAPPY BIRTHDAY」


眠たい眼を擦りながら部屋を出ると,洗面所から綺麗な発音のそれが聞こえた


中を覗こうとすると,声の主…静が出て来た



「やっぱお前は英語が得意なだけあって発音綺麗だな」


「はぁ!?
 今返す言葉それじゃあないでしょ!?」


静の言ってる意味が全く分からず,黙り込んでみると,信じられないといった様子で『今日は何の日?』と聞かれた



「成人式?」


「HAPPY BIRTHDAYって言ったでしょ!?
 あんたの誕生日よ,音緒」




………

……………






「誕生日とか忘れてた
 えと…ありがとな」


「適切な言葉ね
 珍しく遅い起床だけど今日は出掛けないの?」


「いや,昼過ぎに出る」


自分から聞いてきたくせに俺の返事に『ふ−ん』と一言


そういうとこ千香に似てきたな…


静と入れ替わるように洗面所に入り,顔を洗う


俺も17か…,とか柄にもなく物思いにふけりながら