「サンキュー!
 もらえるとか思ってなかったしっ」


「あ−っ
 そんなこと言うなら返してよ!」


「嫌だね」


勝ち誇ったように出された手を無視して,ポケットから携帯を取り出して,何もついてなかった穴にストラップを通す



「可愛過ぎるかな…??」


「俺は気に入ったけど?」


すると初音は得意げにストラップの説明を始めた


どうやらオーダーメイドみたいなものらしい


邪魔だから付けなかったストラップ…


これなら付ける,というか付けたい



「携帯プレゼントしてもらえたから私もストラップ必要になった!」


思い出したように自分の携帯を見て,嬉しそうにどんなのを買うのか悩んでいた



「希望には沿えないかもだけど」


初音の前にネコの某キャラクターの木札のストラップをちらつかせる


目を真ん丸くした初音はネコのようにストラップに飛び付いた



「いいの!?」


「安物だけどな
 “大願成就”帰ったら辞書引けよ?」