機能の良さと初音の好きな色がうまい具合に合わない


初音は携帯を使いこなせるやつだから機能は良い方がいい


けど初音はピンクが好きで



「なぁ…
 これだったら会社にこだわるのやめねぇ?
 初音の携帯が決まったところに俺らも乗り換えればよくね?」


「あっそうね!
 もっと早く言いなさいよねっ」


少し飛んだ発想に同意してくれるところ,やっぱ俺の母親だよなぁ


急いでショップを出ていき車を走らせる


近くの別会社のショップに行き,やっと決まった初音の携帯


機能が良く,色も綺麗なピンク


文句なしに決まり,自分達の携帯も選び契約をした


そしてせっかくだからと母さんと飯を食いに行った



「初音ちゃん喜んでくれるかなぁ」


嬉しそうに話す母さんを見て,俺は初音に少し嫉妬


だって俺,実の息子だよ!?


俺にも何かあってよくないか?


甘えた記憶がないからか,母さんの前でだけ妙に子供っぽい


縁が見たら絶対笑うぞこれ