「呉町さんだよね?」
「なんで知ってんだ?」
「有名だから。」



確かに。



そのときあたしは彼の胸元に光るバッジを見つけた。



「あんた生徒会か?」
「そうだよ。」



銀縁眼鏡の奥からくりくりした目を向ける。



「なにやってんの?」
「会長。」
「か…」



どうやら大物を釣り上げたらしい。