コンビニのバイトが終わるなり、私は次のバイト先に向かう

次はキャバ嬢

仕事用の服を買うお金がない私は、先輩たちが使わなくなったワンピースを借りている

年を偽って仕事をしているものの、勤務時間は少ない

夜八時から、深夜11時まで

終電のちょっと前くらいであがらせてもらって、終電に乗ってボロアパートに帰るのが日課だ

「今日は大口のお客さまの予約が入っているから
頑張って頂戴」

…なんて、先輩たちが言っていた

大口のお客

顔を見たら…私の胃が痛くなった

「愛子さん……」

集団の最後尾にいた有栖川が私に気づいて、口を開いた

なんで?

どうしてこんなところに有栖川がいるのよ