「ねえ…愛子さん」

有栖川の目が男の視線になるのがわかった

私の身体が、ぞくっと寒気が走る

「な…なな何でしょう…」

「僕を誘ってる?」

「ぜっ…んぜん! 全く、これっぽっちも」

有栖川が苦笑すると、人差し指で私の肩から手首にかけてそっと撫でていった

「う…ひゃ」

ぞわぞわっと鳥肌がたった

「バスタオルの下って……」

有栖川がニヤリとほほ笑む

「下は…ベッドよ
何か問題でも?」

有栖川が失笑する

口を緩めて、笑いを堪えている

何よ!

笑いたいなら、笑えばいいじゃない!