僕様王子に全てを奪われて

私はすっと立ち上がると、有栖川を睨んだ

「別にいなくても平気ですから!
他に頼る人もいますので」

私は、玄関に向かって足を踏み出した

なによ

勝ち誇った顔で、私を見て……

なにが、『僕なしでは生きられない』よ

別にいなくても、平気ですから!

馬鹿にしないでよ

まあ…確かに

有栖川がいないと…仕事がないから…お金がないし…


…って弱気になっちゃ駄目よ

有栖川の思い通りになっちゃうじゃない