僕様王子に全てを奪われて

「エロい!」

私は有栖川の手の甲を叩いた

「男ってそういう生き物でしょ?
好きな女性の全てを知りたいと思う
誰も知らない場所を見たいと思う
普段、隠している箇所を淫らに脱がしたいと思う
自分の下で鳴かしたいって思う
僕だって男だよ?」

「私の花に惚れてるんでしょ?」

有栖川が、くすっと笑うと流し目で私を見る

え?

なに?

きゅうに男の目で、私を見ないでよ

心臓に悪いでしょ

「僕は、愛子さんの全てが欲しいんです
僕なしでは生きられないって言わせたいくらい…」

「絶対に言わない」

「言うよ」

「言わないわ」

「言わせるよ、僕が…
現に、すでに僕がいないと生活できないでしょ?」

有栖川がにぃっと白い歯を見せた

な…なによ、それ!