僕様王子に全てを奪われて

「ガ…ガキ臭いって…そこまで言ってねえだろうが」

小山内勇人が、そう言うと『クス』と笑みをこぼした

なんで…私はみんなにそう笑われるのかなあ…

「愛子って面白い女だな
気に入った
俺の仕事に協力しろ
金はあんたの望んだ通りにやるよ
いくらがいい?」

「はあ…別にいらないんですけどぉ」

「は?
一人暮らしなんだろ?」

「うーん」

私は首をかしげると、低い唸り声をあげた

小山内勇人はそれを見て、鼻を鳴らして笑い始めた

「男か?」

「はあぁ?」

私は眉に力を入れて、小山内勇人の顔を見つめた

「じゃあ、女か?」

「どっちでもいいです」

「それは俺のセリフだろ!」