「ど…どこに行こうかなぁ…」

私の声が裏返る

思いっきり動揺してるってバレちゃうじゃない!

「まだ朝5時ですよ?
どこに行くんです?」

「お…お腹がねえ
減っちゃって」

「…なら、これをどうぞ」

有栖川がテーブルに置いてある箱の中から、何かを手に取ると私の口の中にいれた

ん?

チョコだぁ…

…ってこれ、ウイスキーボンボンだ!

「お…お、おしゃけ?」

「ええ、美味しいでしょ?」

有栖川の手が私の首に触れた

「これなら、途中でお腹が鳴らないから平気ですよ」

「と…途中?」

「ええ、途中です」

「な…な、何の?
買物の途中ってこと…ですか?」

「まさか
下着姿当然で、僕の隣で寝てたってことは
僕に抱かれても良いっていうサインでしょ?」

私の背中が冷蔵庫にぶつかった

「お…おおっ、それにはふ、深い事情が…」

「言い訳は終わったあとで」

「海よりも…深い、ふかぁーい事情が…」

「はいはい、終わった後でね」

ありすがわぁ…聞いてよ!

私の事情を……お願いだからぁ

痛いのは嫌なの!