桃びる



『…で?』

「…で?」

『話の続きや!』

「あぁ…、ごめん、
忘れた…」

『初めてブラック
飲んだ時の話やろ』

「あぁ…、ごめん、
忘れた…」

春は、もう一度、
繰り返した。


『なんやねんソレ…』

彼は、哀しそうな眼をして、
切なげに、言った。