突然出た名前に動かしていた手を止めて後ろを向く。 「今・・何て言いました?」 「え、何が?」 「だから、名前!!」 あたしの勢いに驚いた顔をして 「黒崎・・裕也?」 そう答えた。 黒崎・・裕也・・ 「黒崎・・先生は今何処に?」 「多分まだ校長室かと」 校長室・・ ガタン 席を立って職員室を出て行く。 「何~?知り合いって青山先生!!」 そんな近藤先生の声にも応えず、走り出した。