「じゃあ行くね」


翌朝。

ママは満面の笑みでパパと一緒に帰って行った。


本当にひと騒がせな親なんだから。


だけど


昨日の夜の事・・

話したらすっきりした自分がいた。


帰り際

「今は生徒と先生の関係だけど、
卒業したらもう生徒ではなくなるから」


多分あたしを慰めるために言ってくれたんだと思うけど。


あたしは先生とどうこうなろうなんて思ってない。


先生の傍にいられるだけでも十分。

・・これもあたしらしくないのかもしれないけど。


でもこんな自分も嫌じゃない。




「青山」



ほら

先生がこうやってあたしの名前を近くで呼んでくれる


それだけであたしの心は温かくなる。



「はい」