「今日はどっか行くの?」



冷蔵庫から明さんが作ってくれている麦茶を取出しながら聞くと、雄輔の楽しげな声が返ってきた。




「サークルの皆と海♪」




持ち前の明るさと愛想の良さで、いつも仲間に囲まれている雄輔。




彼ほどこの家のやしの木が似合う人間は居ないであろう。




「へ〜楽しそうやな☆」




私はそう言うと、コップについだ麦茶を一気に飲み干した。




・・明さん




旨かったですありがとう。



私は、庭のやしの木に向かって感謝の念を述べた。