「サッカー出来ないって言われたんだ。」 「えっ…。」 サッカーが出来ないのは一哉にとって絶望だったと思う。 それくらいサッカーが好きだったから。 あたしにも分かるくらい。 「俺頑張ってリハビリした。でも出来ないって聞かされた時は最悪だった。こんな俺、珠莉に見られたくなかった。」 「………。」 「だから父さんに頼んで死んだことにしてもらったんだ。」 そんなことがあったなんて…。 知らなかった…。 一哉が頑張ってたのにあたしは…。 勝手に一哉を恨んで…。