少し離れたところにしゅうがいて、すっごく冷たい顔でこっちを見てた
「しゅうちゃん」
そう言う先輩にびっくりして、先輩の顔を見上げたら、なんだか困ったような顔をしてた
「それ、もらってあげて」
「…あ。あぁ、そのつもりだよ」
「そ‥…愛、それ渡したら、行くよ」
そう言ったしゅうは、いつものしゅうで、愛はさっきのが見間違いなんじゃないかって思った
「ね、ねぇしゅう‥…母さんと父さんがね、ご飯一緒に食べたいって言ってて」
「…すみません、神木先輩。あたし、今日は用事があるので、遠慮します。」
「あ、‥でも、今度の土曜日は大丈夫でしょ?父さんの誕生日だし、一緒に」
「…‥申し訳ありませんが、部外者が一緒では、邪魔だと思うので、こちらで個別になにかします。では、失礼します。」
今まで見たことも、聞いたこともないくらい冷たいしゅうに、愛はびっくりして、手を引かれて、しゅうの後ろを歩かされてるのも分からなくて、何度か躓きそうになった
―愛 side is the end―
.

