「好きなんだ」
「は…?」
「石川さんが好きなんだよ!!」
抱きしめる力が強くなる。
「やっ…うそ言わないで!!離して!!」
大也の腕の中で暴れる。
「うそじゃない!!」
大也の言葉を聞いて暴れるのをやめた。
「俺…お前が休み時間に外を眺めている目は何か寂しそうに思えて守ってやりたいと思った」
大也の言葉を聞いて冷め切っていた心が温まっていく。
「……っ」
「い…石川?」
自分の頬が濡れていたのに気づいた。
「……ぁ」
「ご…ごめん。」
大也はそう言って私を突き放した。
「なんかごめんな。じゃあな」
切なそうに大也が言う。
大也が歩いて行こうとした瞬間
「待って!!!!」
なぜかこんな言葉が出てきた。
大也が振り向く。
