奥から一人の男がでてきた

眼鏡をかけており、服装もスーツでビシッと決まっている

男は健太郎のそばまで歩み寄りピタッと止まったかと思うと、軽く頭を下げ、口を開いた


「御國・・・健太郎様ですね?」

「はあ・・」

「この度の部下の者たちの無礼をお許しください」


突然謝ってきたので、健太郎が戸惑っていると、近くで固まっていた3人のひそひそ話が聞こえてきた


「なんやねんあいつ。わいらなんもしとらんちゅーねん」

と白髪の男


「あの人に代わりに謝られると、なんかヤですよね」
と卯月


「あいつは謝るしか能生のない男だ」

と帽子をかぶった少女


その3人のひそひそ話が聞こえていたのか、眼鏡の男は下げていた頭をあげ、大きく咳払いをし話を続けた


「申し遅れました。わたくし、SCU本部総長ハーネス・ベル様の秘書をしています。
有栖川 緋狐(ありすがわ ひこ)
と申します。以後お見知りおきを」


眼鏡の男は、軽くお辞儀をして有栖川と名乗った

そして健太郎に名刺を渡した


「(ハーネス・ベル・・・?どっかで聞いたような・・・)」