あたしは石垣絵里と話がしたくなった。
だから、タイミングよくトイレから出て、
彼女の目の前に立った。
「あ……安藤さん?
どうしたの?」
彼女は目をクリッとさせた。
……絶対演技。
「藤野のこと、フッたんだ。」
「あ……聞こえちゃった?
そっか。安藤さん、
藤野の大ファンだったよね。」
「『聞こえちゃった』っていうより、
『聞いてた』。」
「……。」
石垣絵里は急に後ろを向いた。
多分、泣いてるんだろうと思う。
「かっこよかったよ。
ほとんどの人は藤野に好かれたくてしょうがないのに、
石垣さんは違うじゃん。
なんかしんが強いっていうかさ。
だから藤野も惚れるんじゃない?」
沈黙。
でも、しばらくすると石垣絵里は目を腫らしてあたしとまた向き合った。
「……意味わかんない。
ってか、安藤さんってそういうこと言う人だったっけ?」
「さぁね。
いつも言いたいことそのまま言ってるだけだから、
キャラとかそんなのは全然ないよ。」
「……憧れる。
そういうの。
あたし、周りの目気にしすぎだから、
いつもいつもつまんなくて。
こういう時ぐらいだよ。
ちゃんと言いたいこと言えるの。」
「ま、あたしみたいに人に気使えないのも問題かもしんないけど、
そればっかで何もしないのも……」
「じ、じゃぁね。
あたし忙しいから。」
「あ、うん。」
……? 何だよ?
人の言葉遮りやがって。
あたしは走っていく石垣絵里の背中をギッと睨んだ。
だから、タイミングよくトイレから出て、
彼女の目の前に立った。
「あ……安藤さん?
どうしたの?」
彼女は目をクリッとさせた。
……絶対演技。
「藤野のこと、フッたんだ。」
「あ……聞こえちゃった?
そっか。安藤さん、
藤野の大ファンだったよね。」
「『聞こえちゃった』っていうより、
『聞いてた』。」
「……。」
石垣絵里は急に後ろを向いた。
多分、泣いてるんだろうと思う。
「かっこよかったよ。
ほとんどの人は藤野に好かれたくてしょうがないのに、
石垣さんは違うじゃん。
なんかしんが強いっていうかさ。
だから藤野も惚れるんじゃない?」
沈黙。
でも、しばらくすると石垣絵里は目を腫らしてあたしとまた向き合った。
「……意味わかんない。
ってか、安藤さんってそういうこと言う人だったっけ?」
「さぁね。
いつも言いたいことそのまま言ってるだけだから、
キャラとかそんなのは全然ないよ。」
「……憧れる。
そういうの。
あたし、周りの目気にしすぎだから、
いつもいつもつまんなくて。
こういう時ぐらいだよ。
ちゃんと言いたいこと言えるの。」
「ま、あたしみたいに人に気使えないのも問題かもしんないけど、
そればっかで何もしないのも……」
「じ、じゃぁね。
あたし忙しいから。」
「あ、うん。」
……? 何だよ?
人の言葉遮りやがって。
あたしは走っていく石垣絵里の背中をギッと睨んだ。


