チクチク刺さるけど、梨珠が正しい。





梨珠がどれだけ買い物するか分からないけど、面倒なんて気持ちは湧かなかった。





慎也から電話があり、行く事を伝え俺と慎也の車じゃ荷物が置けないから、嫁・梨珠のワゴン車で行く事になった。





まだ死にたくないし、テーマパークまでは距離もあるから俺が運転することにした。





「明日はばれないようにしろよ。」





明日の準備をしていた梨珠はピタッと手を止め、思いっきり俺を睨んでくる。





ビクリと体が強張り、何か変なこと言ったかと背中がひんやりしてくる。





「ばれないようにしろ？誰に向かって口聞いてんの？」


「ごめんなさい。・・・ばれないようにして下さい。」


「最初からそう言えばいいのよ。」





言う事聞いとかないと後が怖い。





「明日慎也も来るだろ。担任だしバレる可能性が高いから心配なんだよ。」


「私を誰だと思ってるの？この私がバレる様なヘマをすると思ってるの？見くびらないでくれる？人を騙すのは得意なの。」





見くびったのは悪いと思ってるが、そんな自信満々に人を騙すのは得意だと豪語しないで欲しい。