小悪魔ハニー

「今日だけだからな。」





そう言うと、さっきの表情とは打って変わって笑顔になった橋本達をリビングに通す。





ソファーに座った橋本達はキョロキョロしていて、その間にキッチンでお茶注いでる梨珠の元に行った。





「知らないからな。」


「心配性ね。バレるわけないじゃない。」





どっからその自信が来るんだと聞きたい。





「長く居られても迷惑だからさっさと帰すわよ。それと、私の名前を呼ぶ時は瑞希でいいわよ？」





小声でやり取りをするが瑞希って………こんなときに嫌味を言わないで欲しい。






「私に合わせて。躊躇ったり、驚いたりしたらバレるわよ。」





全て梨珠の言う通りにし、先にリビングに戻って橋本達の向かいのソファーに座った。





「何か用が合ったのか？」


「先生に会いたいのもあったけど、奥さんを見てみたくて。」





毎日見てるだろうなんて口が裂けても言えないが、気付かないもんなんだな。