小悪魔ハニー

梨珠も俺も風呂から上がった時には既に時刻は10時を指していた。





「今から晩ご飯食べるけど、大河は?」





時計は10時を指しているのに、今から晩飯と聞いて顔をしかめる。





「聞いてんの?」





吸い込まれそうな紫の瞳を細め苛立ちを含んだ声で俺を睨み言ってくる。





「ああ、食べる。」





本当は俺が帰ってくると思って待ってたんじゃないのか?とか思ったけど、見事に打ち消された。





「勘違いしてるところ悪いけど、7時から9時まで出掛けてたの。」

「1人で?」


「そう。」


「危ねぇだろうが。どこ行ってたんだよ。」


「私の勝手でしょ。干渉しないで。」





言い返したいのは山々だけど、俺は女と会っていたわけで言い返せるわけがない。





それにまた口開けば、干渉すんなって言われそうで仕方なくリビングで面白くもないテレビを見る事にした。





「美味そう。」


「美味そうじゃなくて美味いのよ。」





テレビを見ていた俺の元には彩り鮮やかな冷やし中華だった。