「ねぇ、夫婦になったからと言って変わる事はないと思うの。大河にとやかく言うつもりはないから今ままで通りでいいわよ。」





それはお互い公認で浮気OKということか……。





「女と会おうが勝手にして。ご飯ぐらいは作るし、いらない時はメールしてくれればいいわ。」





そう言われ、お互いに携帯を出しメアドを交換する。





「なぁ……会った事もない奴といきなり結婚って嫌じゃなかったのか?」


「別に。反抗したところで何かが変わるの?何にも変わらないわ。無駄な事はしたくないの。」





確かにそうだ――――…俺は反抗したが、勝手に結婚させられて反抗したのは無駄だった。





「お前はそれでいいのか?」


「どういう意味?」


「まだ18だろ?やりたい事がこれから見つかる年齢じゃねぇか。」


「やりたい事も望むものもない。言われた事をして、与えられた物を貰うだけ。」





こいつは嫌に冷静で、俺より冷めていて自分の意思なんか持ってない。





「廊下を出て、左にあるのが大河の部屋。荷物届いてる。」