キーに付いてるエンブレムで分かったのか、俺の車を自慢気に指差す。





「ビックリした?私もこの車持ってるの。色違いよ。」





言ってる事は本当らしく、馴れた手つきで運転席に座わり車を発進させた。





「お前何歳?」





車の中は静まりかえっていて居心地が悪く、とっさに年齢を聞いてしまった。





「何歳に見える?」


「23ぐらい。」


「じゃあ、23歳。」


「何歳なんだよ。」


「長い付き合いになりそうじゃない?年齢も名前もそのうちわかるわよ。」





この女の言う通り、体だけの関係は長く続きそうだと思った。





1時間近く車を走らせ、着いたのは高層マンションでその地下駐車場に車を停めた。





俺の車を停めた横に、同じ車種の赤い車が停まっていてたぶん女の車だろ。





見渡してみれば高級車がところどころ停まっていて、女の赤い車の隣にはBXの車が3台とスポーツカーが2台あり、ざっと見ても二千万以上はするものばかりだ。





「ここのマンションは金持ちばかりだな。」


「そうかもね。」