小悪魔ハニー

午後の授業が終わり、用があるからと言って一足早く帰らして貰った。





「ただいま!」


「ちょっと、梨珠ちゃん寝てるんだから静かにしなさい…。」





キッチンからお袋が出てきて、小声で怒られた。





「悪い。梨珠の熱はどうだ?」


「下がってないわ。お粥作ったんだけど、少ししか食べてないのよ…。」


「そっか…。」


「それより大河?ちょっと来なさい。」





めんどくせぇ…説教かよ…。





お袋に言われリビングに行く。





「家事が出来ないって言ったけど、掃除とかは大河がしてるんでしょ?」


「………。」


「してないの!?」


「まぁ……。」


「呆れた…。私達もさせなかったのが悪いんだけど、これからは梨珠ちゃんばかりにさせちゃ駄目よ。子供が出来た時は無理出来ないんだからあなたも料理ぐらい覚えなさい!」


「わかった。」





だよな…子供が出来た時無理なんてさせらんねぇし、こういう風邪引いた時なんか動けねぇしな。





いつも当たり前な事の様にしてたからなんとも思ってなかった。





それからお袋が帰るまでずっと小言言われてた。