怒ってる時は必ずと言って言いほど、玄関で仁王立ちして出迎えてくれるんだけど。





「梨珠〜?」





靴を脱ぎ、リビングに行くが電気が付いてない。





今日は出掛けるって言ってなかったと思うけど・・・





携帯を見ても着信も受信メールもない。





リビングを過ぎ、寝室に向かう。





電気を付けるとベッドに寝ていた。





珍しいな・・・昼寝なんてしないのに。





「ただいま。」





ベッドに座り、頭を撫でながら言うとうっすらと目が開いた。





「ん・・・・大河?」


「ただいま。」


「お帰り。」





ゆっくりと体を起こす梨珠はまだ眠たそう。





「寝てるなんて珍しいな。」


「ん、体がだるくて。」


「風邪か?」


「熱はないから違うと思うわ。」





寝起きの梨珠を見たのは初めてかもしれない。





朝はいつも俺より先に起きて、朝飯の準備をしてる。




なんつうか、無駄に色っぽい。





まだ頭が働かないのかボーっとしてる姿が可愛い。





「今何時?」


「もうすぐ20時。」


「寝過ぎたわ。」


「いつから寝てたんだ?」