「皆さんと話してると彼に逢いたくなるわ。」





目の前にいるから出来れば飛び込んで欲しいけど学校って面倒だよな。





「梨珠様素敵です――――!」


「そんな、恥ずかしわ。」





頬に手を当てる梨珠の顔はほんのり赤くなってる。





そんな梨珠を見て、伝染したかのように周りにいる生徒も赤くなっていく。





・・・・そんな事も出来んの?





誰よりも離れられないぐらい近くにいるのに、知らない事は山ほどある。





けど、寂しい事じゃなくて嬉しい事。





これから何十年も一緒にいるんだから知らない事なんかなくなってくる。





ある程度知ってて結婚するよりか、全く知らなくて結婚する方がいいと思った。




毎日が新鮮で楽しい。





お互いの事を1つ1つ知っていく度に“好き”って気持ちが膨らんでいく。





最後の1つを知ったら、永遠に離れられないほどお互いの愛は深く、強くなってると思う。





俺ってロマンチストだった?





違う・・・梨珠を好きになってこんな事を考える様になったんじゃないのか?





恋って恐ろしい。