自分の欲求が満たされればいい。





相手の気持ちなんて考えなかった。





どうでもよかった。





梨珠に声をかけたのもそんな気持ちがあった。





イイ女と知り合って関係を持って、面倒になったら捨てればいい。





けど、面倒なんて思わなかった。





“面倒”という言葉自体なくなったように脳裏に浮かぶ事は1度もなかった。





慎也の言ってる事がわからなくはない。





一生これ以上好きになる女なんて現れないと思った。




特別を作らない俺が特別にして欲しいと思った。





何人もいる女が必要なくなるほど一夜にして虜にされた。





同じ心で同じ気持ちで愛し合う事が気持ちよかった。




欲求も満たされるが心も体も満たされる。





快感が忘れてられず、何度も求めてしまう。





耳に入る声と吐息が余計に感じる。





伝う体温が心地よくて安心してずっと触れていたいと思う。





自分がこんな事を思うなんて1度もなかったのに、思いしらされた。





離したくない離れたくない。





自分の体に取り込みたいほど、愛しい存在。