頼み事、雑用も引き受けてくれるんだったら確かに、教師達にとっては都合いい。





「俺とお前はZクラス担任だから他の先生方より頼みやすいよ。」





そうだった…俺ってZクラスの副担になるんだった。





給湯室に入って行った姫達がエプロンを外して出て来たが食堂の奥に行ってしまった。





その姿を目で追っていくと天蓋付きのテーブルに姫達が座る。





「あのテーブルは姫達専用?」


「そう。最初は生徒達と一緒に食べてたんだが、生徒達が姫に群がって飯食うどころじゃなくなったんだよ。昼飯の時にこっちの食堂にも来ないといけないから時間もないって事でここで食べる事になったんだ。」





群がるって…そこまで?と思ったがあの容姿だったら頷ける。





「姫になるってのも大変なんだな。」


「まぁな、あいつらはもう慣れてるだろうけど。それよりさ、今夜飲み行かね?」


「ああ、いいな。久しぶりだしな。」





慎也と久しぶりに飲みに行く事が楽しみで、今日から結婚相手の家に住む事なんてすっかり忘れてしまっていた。