冬休みも残り4日になったある日、慎也から電話がきた。





「もしもし?」


『おー大河。あけましておめでとう。』


「おう、おめでとう。どうした?」


『あのさ、今夜飲み行かねぇ?相談したい事あってさ。』


「いいけど、相談って?」


『ちょっと色々あって長くなる。』


「わかった。」





19時に居酒屋で話す事になった。





一緒に飲むの久しぶりだ。





「梨珠、今夜慎也と飲みに行ってくる。」


「わかった。帰ってくるの?」


「は?帰ってくるけど。」


「あっそ。」





帰ってくるの?って、普通は早く帰って来てとか言うもんじゃないか?





「なるべく早く帰るから一緒に寝ような?」


「先に寝るからゆっくりでいいよ。」





可愛くね――――――!





“うん”とか一言だけ言えばいいのに素直じゃない。




今に始まった事じゃないけど、たまには素直になればいいのに。





それから、テレビを見たりして時間を潰し着替えて家を出た。





車で行こうと思ったが、代行頼むのが面倒でタクシーで行く事にした。