小悪魔ハニー

「お前らには手も届かないんじゃねぇの?」





冗談混じりに言い、肩を落とす男子達を集め制服のサイズを測る。




ズラリと並べられたYシャツ、ズボン、ブレザーのサイズ、氏名を書かせ前の長机に持ってこさせる。





純清の教師がデータ入力して、俺達はサイズ測りの手伝い。





150人ほどの生徒の手伝いをするのはキツイくて、これだけ生徒がいると、冷房も全然効かない。




試着して裾の長さを調整しなくっちゃならない奴もいて、1時間はとおに過ぎてるのに中々終らない。





「おら〜さっさと紙に書けよ。」




そう言っても俺の近くにいる生徒以外は聞こえてないだろう。





「あっ、姫!」





誰かがそう言ったら殆どの男子がカーテンの方に視線を向ける。





男子達が姫〜と呼ぶ中、姫達は笑顔で通り過ぎて慎也の座ってる所まで来た。





「先生、女子の方は終わったので後ろで待機してもらっています。エレナと飛鳥にはサイズ調整を、私はデータ入力します。」





長机の近くにいた俺にも内容は聞こえ、小野寺は別の先生と変わりデータ入力を始めた。