しばらく沈黙が続いてから、女が口を開いた。
「ごめん!しんみりしちゃったよね!」
その瞬間、オレは驚いた。
女の目からは、涙が流れていたからだ。
「あれっ!どうしたんだろ?おかしいなぁ。」
女は、自嘲気味に笑っていた。
その瞬間、オレよりも先に裕夜が女を抱きしめて
「あんな男のために泣くなよ!!」
そう強く嘆いた。
なぜだろう。
オレは、なぜだか胸がズキッとして苦しかった・・・。
苦しい気持ちを紛らわすように、
「あのさ、オレ邪魔っぽいからジュース買ってくるわ!」
そう言って、部屋を飛び出していた。