■□■□ 愛 □■□■








話し終わった健人は、震えていた。







……そんな事があったんだ…






あたしが泣くと思うと、怖くて手を出せないんだ。







「お前とケンカした日……お前、『バカッ……!!』って言っただろ?……
あれで露骨に母親の事思い出しちまって………、」







「あ………!」







さっきの話しでも健人、お母さんに『バカッ……!』て言われてた………!







「オレ……駄目なんだ……
思い出しちまうと、3日くらいは泣かせるのが怖くなる……」






健人…







「愛を泣かせない為にも…時々距離を置いちまうかもしれない……」







健人、健人……!!






「…辛いかもしんないけど「健人!!!!」